スタッフブログ

スタッフ日記

一緒に過ごした時間

1人のご利用者様の身体状態が日に日に悪くなられていき、11月始めに施設入所が決まりました。

このご利用者様と私は親戚関係にありました。

ワガママで砂糖大好きで、世話やきで、ガニ股でニコニコして歩き、手にはティッシュを離さず、とても愛嬌のある方です。

 

10月中旬には歩行も困難になり、食事もあまり摂られなくなり、排泄もオムツ対応になられました。それでもご本人様は「いらん、嫌いやぁ、よっしゃ、ありがとう」と言葉を発して下さいます。

ご自宅では娘様がいらっしゃるのですが何をするにも娘様には怒ったり、ブツブツ文句を言われたり。

 

さらに、ご本人様も状態が悪くなってから意思疎通も難しくなられていた事もあり、娘さんには手におえない状態でした。

自宅も隣という事もあり、娘様の言う事は聞かれなかったのと、私には頼って下さっていたので仕事後は親戚の1人としてオムツ交換、水分補給など対応していました。

時には娘様からヘルプの連絡が来て訪問するとトイレで身動き出来なくなられていたり、排泄の汚れがひどくて対応出来ない、私を呼べ!と娘様に怒鳴ったり…など大変でした。

 

 

日中は独居状態になる為、デイサービスの利用は継続されていました。

車椅子対応でベッドで横になる時間が日に日に増えていかれる中、スタッフも何も言わずとも、温タオルで顔や手を拭いたり、少しでも多く食べてほしいと根気よく食事介助したり、声かけをまめにして状態や反応を見たり。

寒がりのため湯たんぽ代わりのペットボトルを用意してくれたり。

そして、他のご利用者様も変化に気付かれ話かけに来て下さったり、手を握って「頑張ろな!偉い、偉い!元気なろな!」と声かけして下さいます。

 

そして、デイサービスで昔からの同級生とたまたま再会してからずっと同じ利用日に来られていた方々も度々涙されながら「私らの中で1番元気やったのにな。デイサービスに来れて嬉しいやろな。頑張ってるな!」と話されていました。

 

そんな同級生の方々と利用が一緒になる最後の日、いつもより少し長く車椅子で皆さんと同じテーブルで過ごしました。

お1人の方がご自身のくしで髪の毛をといて下さったり、いつものように何気ない話を笑ってしたり。

そして、しばらく単独の送迎対応でしたが今日は今までと同じで皆んなで帰りましょ!と計画。

送迎車には私も乗り込み状態を見ながらでしたが、1人車から降りて帰られるとじーっと顔を見て見送られ、また1人降りられると小さな声で「気つけや」と。

中には泣いて「また会おな!頑張りや!」と言われる方も。

 

私は仕事中も仕事終わってからもしばらく介護の日々が続きましたが、ふとした時の笑った顔や一言、一言がとても嬉しくてたくさん笑いました。

 

デイサービス利用最終日。

介助しながら泣くスタッフ。

休みだったスタッフが会いに来る。

皆んなが別れを惜しみました。

 

帰りもなかなかスタッフが離れず送れなぁーい!やっと出発でき、自宅に到着しお布団に横になられると「あーやれやれ。やれやれ。」と言われ、めちゃ笑ってしまいました。

スタッフがなかなか離れず帰れなかった事わかってたんですね。

「帰ります」と私が言うと「はいはい」と軽くあしらわれるような返事にまた笑ってしまいました。

 

仕事が終わり、自宅に行きオムツ交換して帰る際に目を閉じたままですがニコっと笑いながら「ありがとう」と言って下さいました。

施設入所される事に不安はありましたが、強い人やから大丈夫!と自分に言い聞かせていました。

 

そして、11月始め無事に施設入所されました。

どうか、施設でもその性格と愛嬌で安心した生活が送れますように。

願っています。

 

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